
「はれ?イラストが変わってる??」というのが初見の感想。イラストレーターが桐野霞先生からbomi先生へと変わった『渚フォルテッシモ』その四巻です。
なんというか、終盤に近づくにつれ都合がよすぎる展開が続いて、あっさり味で終わっとります。はっきり言ってしまえば何の面白みも無い。ただ垂れ流しに読んで終わってしまいました。
各キャラクターとの関係性もちょっと停滞状態かな。主人公の大地とヒロインの渚のやり取りもベタレベルに落ち着いてしまってます。「二人のやり取りも次のステージに進んでもいいんでない?」とか感じてしまいました。せっかく持ち味あふれるヒロインなのでもったいないもったいない。いくらでもやりようがあるはずです。でも、だんだん素直になってきているところは見て取れるのでそこは素直に萌えましょう。
でも、渚達を付狙う謎の男が単なるへタレだったとかないわ~。浜森と魔の海を繋げようとしていたのは、「特別な力を持ったら使いたくなるだろ」とか新しいおもちゃを手に入れた子供かお前は。しかも、根底にあるのは、能力ある者へのやっかみが原因とか言われると、哀れみの目で見たくなりますな。ああ、こんなところにもキディ・グレイド(子どものまま)の人物が一人。やっぱ人って年齢で成長するんじゃないんですよ。周りにいる人たちによって成長するものなのですよ。反面教師含めてね。
もうちょっと物語の流れに含みを持たせたりしないと、メリハリがつかない&流し読みで終わってしまうのが残念でならない。そこらへんを「感性」の一言で片付けたくは無いが、こればっかりはその言葉でしか表現できない。
人には独自のリズムというかメロディを持っているものです。例えば文章を書くときならば、頭で考えているときのリズム、呼吸のリズム、手を動かすリズム。それらが合わさってメロディとなり、そのメロディの集大成が文章であると私は捉えているところがあります。
今回は、たまたま私が作者のメロディを感じ取ることができなかったから流し読みで終わってしまったのかもしれませんが、ほかにこれを読んだ人はどのように感じとれたのでしょうね??
作風自体は好きなので私は次巻に期待するとしましょう。
渚フォルテッシモ1~3巻感想
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