アスプロス「やべぇ見つかった!」

時の神カイロスを封印するという大仕事をやってのけたアスプロス。この聖戦を利用しようと目論んでいた者がまさか神だったとは誰も予想だにしていなかったことですし、しかもその神はクロノスの弟という[大神]と称してもいいくらいの存在。それ程の大物を相手に激闘を繰り広げ、見事勝利を収めたわけですが、彼に対して賞賛の言葉を投げかける者はなく、また、その所業を知る者はなくただ消えていくのを待つばかりだったわけです。
サーシャをあえて突き放すような言い方をするのは、直接的でないとはいえ彼女に対して弓を引いたという負い目からなのでしょうが、「業に塗れた」と自分で称するということはやはり自分の中で後悔しているからなのでしょうね。

非常に短い時間だったが、人として過ごせなかった生を全うしたアスプロスにとって、サーシャのこの言葉はどれほどの救いになったのだろう。彼の身に何が起こったのかをサーシャは知る術もないし、自分の戦いを見てくれていたわけではなかったのに今の姿を見て[生を全うした一人の人間]として彼女の目に映ったのならば、それこそアスプロスにとって本望だったのではないでしょうか。

アスミタの数珠をサーシャに託して静かに消滅するアスプロス。彼は大罪人として人の記憶に残り、デフテロスは人の記憶に残らぬまま消滅してしまいました。ですが、双子座(ジェミニ)の聖闘士として生を全うしたその姿はサーシャの記憶には残り、また、彼の功績は記録はされないかもしれませんが、間違いなくこの聖戦の運命を左右する程のものであったし、アテナ軍の勝利に貢献したものでした。

カイロス(神)を呪縛から救ったアスプロスでしたが、そのアスプロス自身も最後にサーシャ(神)に救われた…。彼の散際を見る限り聖闘士としても人としても満足のいく生を送れたと確信できました。アスプロスの聖闘士としての戦いしかとこの目に焼け付けたぞ!!
しかし、双子座(ジェミニ)の聖闘士はどうしてこう問題児ばかりなのでしょうね??
いよいよ最終決戦に突入か…。もう冥闘士(チェシャ除く)はいないのかな?

カイロスだけでなくパルティータもまた本気だったわけか…。
すごくこの絵が印象的です。
スポンサーサイト
« ハヤテのごとく! 304話 感想 l ホーム l ハヤテのごとく! 303話 感想 »
もうひと踏ん張りするかと思ったのですが。
やっぱり、肉体は杳馬戦で消滅してて死人の身体だったからですかな。
冥衣と黄金聖衣の双子座が並んでる光景は何だかぐっときます。
と言うか、何気に冥衣が待機状態なのって初めて見たような。
「もうすぐ」ってのが気になりますね。
テンマの荷物と化したシオンと童虎のことなのか、箱舟の仲間のことなのか。
だからこそ幻朧魔皇拳を使っての無理やりの共闘が悲しいです。
この場面を最初から練っていたと考えると手代木先生はとてつもないです
このままラストまで突き進むのか?船組のこともあるしそうはいかないかもしれませんね。
>何気に冥衣が待機状態なのって初めて見たような
言われてみれば確かにそうですね。コミックスの巻末で設定資料として掲載されることはあっても本編では初なのではないでしょうか。
双子座(ジェミニ)の聖衣と冥衣は、アスプロス(光)とデフテロス(影)を象徴しているし、また、光と思われていたアスプロスが冥衣(影)を身に纏い、デフテロスが聖衣(光)を纏うとか色々と考えさせられて泣けてきます。
>よーぐるとさん
>幻朧魔皇拳を使っての無理やりの共闘が悲しいです
全く持って同意です…。二人の聖闘士としての戦いは見てみたかったです。
ロスキャンで手代木先生の作品に興味を持って読んでみたのですが、どの作品でも話の練りこみは多少荒いところもあるがしっかりとしている印象を受けました。聖闘士星矢というネームバリューが無くとも十分な実力を持っている人と見受けられますが、残念ながらヒット作が無い&万人受けするような作風ではないといったところです。もったいないです…。
>デッテイウさん
>生を全うし、初めて並び立つことができたんですねこの兄弟は
この表現は素晴しい!正にその通りだと思います。
少し懸念しているのは、ラストまであまり盛り上がらないで終わってしまうことですよね。コミックスで一気読みしてみると「あれ?」と淡白に終わってしまう戦いが稀にあるので、そうならないようにして欲しいといった願望は持っています。