既に羽衣狐様は子持ちだったということです。 そりゃ悠久の時を生きる古妖怪ですので一匹や二匹子を産んでいてもなんら不思議ではありません。しかし、羽衣狐さまの子供がよりにもよって鵺か~…。一説では京都の清水寺に奉られたともいわれていますが、この妖怪も古くから語られる古妖怪ですよね。しかし、その鵺と羽衣狐様が産もうとしているぬえが同一のものかどうかはまだわからない。
怨念で染まった黒い水を全身に浴びるその姿は、言い知れぬ畏を抱かせてくれますが、それと同時にエロティックな雰囲気を感じてしまうのですから不思議なものです。そしてそう感じた私は相当頭が病んでいるようということを実感しました。

茨木童子としょうけら…何やら険悪な雰囲気をかもし出していますが、元々そりが合わないのか。それともしょうけらがキリスト教に傾斜してしまったために馬が合わなくなったのか。個人的には前者だと思うわけですが、二人は羽衣狐様といった主がいなければ血で血を洗う抗争を繰り広げてしまいそうです。そしてその二人をたしなめるようにしている狂骨の姿がなんともいえません。狂骨の娘とはいえ、新参者&彼らよりも明らかに年下の妖怪のはずなのだがね…。
ちょっと驚いたのが、狂骨が羽衣狐様を「お姉さま」と呼んだこと。この呼び方は初めてじゃないかな?「お姉様」といった響きが反芻されてしまうあたりに、またも駄目さ加減がにじみ出ているわけですが、いったい何があったんだ??

一方その頃。百鬼夜行の主であるリクオがいなくなって一気に盛り下がったというか、戦意喪失気味の奴良組。彼らを盛り立てようと叱咤激励をするのは毛倡妓姐さん。流石、二代目のときから切り盛りしてるだけはあるお人です。伊達に年齢は重ねて…
ゴホゴホッ!! しかし、そんな毛倡妓でも遠野の妖怪たちは引き止められずに京都に乗り込んだ妖怪たちはばらばらになろうとしていました。う~ん。主がいない百鬼夜行ってもろい…。軍勢が多くともそれを統率している頭を討ち取れてしまえば、後はもう烏合の衆と化してしまう一昔前の武将を頭とした戦闘集団と同じですね(全てが全てではありませんが)。そうか…百鬼夜行ってワンマンなんだな。
そ~いや姐さんの畏ってまだ明らかになっていないんだよな…。
首無の狩りの時間の始まりです。 主であるリクオを守れなかったことで何やらタガが外れてしまった感じの首無。現代の京妖怪との戦いを交えながらの「常州の弦殺師」の頃の過去と二代目との出会いが語られていきそうな流れです。
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