え?冥闘士も人間の分際でアテナという神に仇なして闘いを仕掛けているのに?? 氷結地獄(コキュートス)。そこは最も重い罪を犯したものが落ちる地獄の最下層。聖衣を通じて様々な聖闘士の記憶を垣間見てきたシオンから言わせれば、地上の平和を守って散っていった聖闘士たちがそんな場所で眠らされているのは度し難いことこの上なしのはずです。だが、冥界(地獄)はそもそも冥王軍の縄張りなので自分達に刃向っている聖闘士が彼らの基準で裁かれてしまうのも仕方のないことであるかと思います。
「彼らの遺志を継ぐということは、彼らの大罪も継ぐ事になる」と指摘されたシオンですが…。
若干ヘタレました。 そりゃ戦い続けた先にたどり着く場所が、こんな氷結地獄であると知れば、二の足を踏むないほうがどうかしています。「それでも構わん!」といきなり断言したら、
よっぽどおつむが足らないのか、頭のネジが何本か外れている人です。 しかし、聖闘士の末路がこれかぁ…。
限られた正社員(聖闘士)の座を他の契約社員(聖闘士候補)と奪い合って、いざ正社員(聖闘士)の座を射止めたとしても、今度は世界各国に派遣され続けられ、いつ家に帰れるかもわからない…。しかも帰るといっても会社の敷地内(聖域)。そして必要とあらばまた派遣される日々…。うまく昇進して一部の幹部クラス(黄金聖闘士)になれば、丘の上の高級社宅(十二宮)とお抱えの侍女がついてきて、今度はほとんど外に出ることなくのうのうと暮らせますが、社宅は社長(アテネ)と社長代理(教皇)の目と鼻の先…。そしてひとたび社長が生誕すれば命がけの戦いに駆り出された挙句、行き着く先が氷結地獄かぁ……。 よく考えるととんでもないブラック企業ですよね。アテナ軍って。 怖えぇ!聖闘士って怖えぇぇ!!そしてアテナ軍より更に上を行くのが冥王軍。過労死しても蘇らせられてこき使われますから。恐ろしいですね。

さて、そんな
社畜の果てにある未来を見てしまったシオンでしたが、元々こんな末路になってしまうのは冥王軍が地獄を管理しているからに他ならない。彼らを倒せば聖闘士の魂は開放され、
後々は自分の為になるわけです。自身が編み出した<スターダスト・レヴォリューション>でルネを仕留めようとしますが、全てを見通すルネの前ではあまりに無力でした。流石ミーノスの副官を務めているだけあってルネの実力は高いです。
戻ってきた!黄泉の国から戦士たちが帰ってきた~~!! そんな某猪の神様のセリフを思い出させるシーンですよね。一度は失いかけた意識ですが、歴代の戦士たちの呼びかけによって立ち上がったシオン。死してなお、氷結地獄で苦しみながらも自分たちの意思を継ぐ聖闘士の為に立ち上がる姿に涙せずにはいられない。最初にシオンが彼らの成れの果てを見たときに、その生き様に疑問をはさんでいましたが、これが正に答えとなったはずです。彼らは地獄に堕ちようとも決して後悔はしていないし、むしろ世代を紡ぐ為にこうして身体を張ってくれるのです。

聖衣だけではなく、それを身にまとって戦っていた戦士の意思を受け継いだシオン。そしてそれはシオンを通じて次の世代へとまた続いていく…。今は同志の魂は救えなくとも、何時の日か彼らの魂が救える日が来るようになるまでの鎹となることを決意したシオンですが、それはそう遠くない未来に成就する事となります。
まあ、彼も十数年ほどこの地で眠ることになるのですがね。
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戦士たちの意思を継ぎ明確な覚悟を持つ。
かっこよかったです。
黄金聖闘士が出るたびに主人公が変わるからこの漫画は困る。
来週シオンが積尸気転霊破を使うのをちょっとだけ期待。
過去の為、未来の為に戦うと決めたシオンがサガに殺されたのがあまりに不憫でならないです・・・
鞭よりこっちのが強いのかな。
シオンが初めてカッコ良く見えた。
ああ、これだけカッコいいのにあっさり殺されるなんて・・・。
セージ様みたく策士じゃ無かったんでしょうね。
そういや、今気付きましたが二人揃って双子座にやられ仲間ですな。
最近のLCは名勝負が多くて目が離せないです。
ところでふと思ったんですけど、LCで初めてジェミニが登場した時は2年前でしかも肌が白いですよね。
ってことはあそこにいたのはアスプロス?
あの勢揃いの後にあんな事件があったってことですよね。
うーん。深いなー。
>シオンはヘタレだったんじゃなく覚悟がそこまでなかった気がしますね。現実を知って戸惑った感じでしょうか
まあ、そうですよね。
後に彼が冥闘士と復活して聖域に敵対するような行動を取っていたときに、その心の内を語りませんでしたが、それはハーデスに監視されていたという点だけでなく、「この時の鎹となることの決意からくるものではないか」と改めて思います。
あのときのシオンが自分の役目を終えて、後を童虎に託しながら消えていくシーンはこう考えると結構感慨深いです。
>狼林さん
>そういや、今気付きましたが二人揃って双子座にやられ仲間ですな
そうなんでうよね…。
>ALMIAさん
>ってことはあそこにいたのはアスプロス
最初で最後の黄金聖闘士全員集合のシーンですよね。わたしもあれはアスプロスで、その後にあの事件があったと解釈しています。
…18巻のデフテロスは違和感あり過ぎです。…一瞬誰かと。
牙は何処へ行った?登場当初のあの野性的な感じは??
物語上の消滅も去ることながら、デフテロスのイメージの変遷も気になるところです。
>最近展開についていけず、何回読み返してもさっぱりだったのですが、このブログを読んでやっとシオンの意思が解りました。有り難うございます。両軍のブラックぶりに笑いました
思いっきり主観に基づき、かつ、原作ファンを敵に回しかねない感想を書いていますが、そういっていただけると嬉しいですw
>物語上の消滅も去ることながら、デフテロスのイメージの変遷も気になるところです
個人的には、あの攻撃的で野性味溢れる姿のほうがデフテロスのイメージとして一番しっくりします。
> まあ、彼も十数年ほどこの地で眠ることになるのですがね。
ふと思いましたが、シオンはコキュートスにはいなかったような・・・?
彼がハーデスによって蘇ったとき、第5獄?の
炎の吹き上がる場所の棺桶から目覚めていたので
コキュートスに落とされるのは
「直接冥闘士と戦って死んだ」聖闘士だけなのかと思っていましたよ。
シオンは冥闘士をなぎ倒したといえ、死因は聖闘士ですから。
それとも、ハーデスが寝てるときに死んだ聖闘士は免除なんでしょうか。
こんにちは~。
名無しさんに指摘されて「確かにそういえば…」と思いました。うろ覚えだったので何ともいえませんが、聖戦に参加した聖闘士がコキュートスに堕とされるのであれば、シオンの復活の描写はおかしいです。ですが、手代木先生のほうが後出しなので多少の差異は仕方ないと納得してしまうしかないかと思われます…。