
九州撤退戦→山口防衛戦→九州奪還戦と続いて今度は、東京動乱編の榊ガンパレ。九州奪還戦のラストがアレだったもんで、「あ、俺の中でガンパレは終わった…」と感じたものですが、ついつい最新巻が出てしまったら手を出してしまう&読み続けてしまうのは、榊先生のガンパレが好きだからなんだろうな~。
さてさて、今回のお話は、カーミラと日本政府の間に和平条約が締結されて平和が訪れたのもつかの間、幻獣との徹底抗戦&奪われた本土を回帰を望む強硬派が東京でクーデターを起こし、それを鎮圧するといったものですが、そういった政治的な思惑や都合の良いように改ざんされた情報を信じて行動を起こす人たちの描き方が結構リアルですね。
勿論クーデターのきっかけは幻獣なわけですが、そこに至るまでの過程やそれぞれの思惑が渦巻いていてなかなか面白い。それに自分にとって都合のいいように物事を解釈するというか、見たいように見えてしまう&聞きたいように聞こえてしまう日本人の特性をズバッと書いてくれますよね(本書でもそれに近いことを述べてる描写はあり)。
九州奪還戦の戦術や戦略を再評価して、「勝てたはずです」とか、「こうだったら~だったはずです」と希望的観測で彼是吟味していても、所詮それは卓上の上の話であって、ボードゲームのように現実は進むわけじゃあない。確かに思い描いたように物事は進めば勝てただろうが、いくら頭の中で絵空事を描いていても、所詮それは都合の良いような情報を構築してのことだから、危険極まりないです。作中でとある将校がこんなやり取りをしているのを見て「ああ~こういった人自信家に多いや~」と思ったのは内緒です。
東京動乱編はこの一巻のみで終了し、お次は青森が戦場になるようですが、これは続編であるオーケストラに続く流れなのかな?かな?それとも5121小隊を主軸とした新たな物語が展開されるのか…。どちらにせよ5121小隊の戦争は続くようです。
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