
「十人十色」といった熟語があるように人の違いを「色」という言葉で表すことがありますが、この作品で述べられている[真実の色]というのも同じ観点なのかな。今回の話を読んで「[真実の色]というのは何か」といった問いに対しの自分なりの解釈ができたわけです。
人が何かしらの「色」を持っていれば、他の色に染まりにくいor染まらないものですが、元々まっさらだったアローンは簡単に漆黒に塗りつぶされてしまったわけですな。何も描かれていない真っ白なキャンバスに冥王[漆黒]という色が加えられたものが今のアローン。
ただ、そうなったきっかけは冥王として覚醒したことなのでしょうが、「家族同然の者たちの命を奪った」のくだりを読んでいると、どうもアローンは自分で心を黒く塗りつぶしたように思えてしまう。それぐらい「だから~」の台詞に違和感を覚えた。
彼にとってテンマは、単なる幼馴染ではなく漆黒に染まってしまった自分の色を変えることができる最後の希望なのかもしれませんね。もしくは彼の前では元の真っ白な色に戻れるとか。
それにしてもサーシャの回想といい、アローンの「君を知りたい」とか、「君を求めてしまう」とかの台詞を読んでいると
物凄くBL臭がしてしまうのは何故なんだろう?