
アテネとの関係を問いただされたハヤテ。ヒナはハヤテとアテネが知り合いという事は知らないし、彼からアテネの名前が出てくれば、そりゃ当然の反応&ごもっともな質問です。アテネとの関係を問われて改めて彼女との事を振り返るハヤテ。
一方でヒナサイド。ハヤテの沈黙をチャンスと読み取ったヒナですが、見ようによっては勘違いorそれが身勝手な解釈とも取れますが、それは読者サイドならではのお話。何故なら、ヒナからはハヤテの心情を読み取る事が出来ない。いろんな所で述べていますが、読者の特権には、キャラクターの心理描写を苦もなく読み取れる場合があります。この回なんかまさにそうですよね。読者サイドからは、ハヤテの心の中の葛藤が読んで取れますが、ヒナからは「妙な沈黙が訪れた」ぐらいにしか取れません。
それに、最初から相手の気持ちを考えられる&読み取れる人などそうはいないよ。10代…しかも16歳という若さではなおさら絶対的な経験が足らない。このときのヒナの選択は、彼女の問題としては個人的に正しいと思われ。
これが身勝手?上等。相手の出方を伺いすぎて動けなくなるよりかは、時には相手の心情を無視してでも、多少強引だとしても自分の主張や意見を通さなきゃならんときがあるのだよ。でなければ目的達成など出来ないし、後で「あの時言えばよかった」とぶつくさと文句たれて後悔するよりかはマシです。個人的にはそれが1番見苦しい。後悔するぐらいなら最初からやれ。それが恋愛ならばなおさらだ。
それは自分たちがこの年代のときの恋愛(もしくは初恋)を思い出してみれば1番解るはずです。失敗&身勝手のオンパレードで
黒歴史として葬り去りたい思い出があるはずです。あ…我も自分で書いてて古傷が…!!痛い!いろんな意味で痛い!!
だがこれだけは断言できる…
絶対身勝手な想像&都合のいい解釈を行っていたはずです。

今の今までアテネとの事は自分の心の中にしまいこんでいたハヤテですが、桂ヒナギクという他者から改めて「天王州アテネ」という存在は、自分にとって何であるかということを見つめなおす機会を得る。
自問自答するよりも他者から問われたほうが明確に答えを出せるときがある。簡単な話でそれは当然自分と他者は視点が違うから。それにある一定以上自分を傷付けない為に無意識に自分へと投げかける問いを制限してしまう事があるから。
ハヤテは、アテネとの出来事に思いを馳せたりすることはあっても、彼女と自分との関係性を問いただすことはなかったし、今の自分が彼女に向けているものは何であるかという事と向き合う事はなかった。それに自分にとっても彼女にとっても未練が残る別れをしていれば、常にそのことが頭の中でも感情でも引っかかっていたはず。
だが、今まで罪の意識が強かったし、その意識が邪魔をしてそれ以上思考が先に進むことはなかったが、ヒナの問いに答えるためには、その先にある事まで思考を巡らせなければなかった。
そうして至った結論は、天王州アテネという存在は、ロイヤルガーデンを離れてから出会ってきた人たち(若干1名を除く)とは明らかに違う存在だという事…。
そして、自分自身がアテネにだけ特別な感情を向けているという事。 アテネに伝えたかった大事な事…それがようやく彼の中でハッキリ認識できて、尚且つそれが言葉になった。
ずっとしまいこもうと思っていたが、ヒナの問いかけが引き金となって、ハヤテが今一度彼女に対して抱いているものは何であるかということを自覚した。

一方で、ハヤテ本人の口から直接好きな人がいるということを聞いたヒナは茫然自失状態。ある意味これは西沢さんよりもダメージが大きい。また、西沢さんにとっても思わぬ第三者の存在に驚くかもしれない。
思えば、西沢さんとヒナの二人の共同戦線の根本的な問題は、「どちらか一方を選ぶ」といった前提条件があるように見て取れてならない。それと付け加えるのならば、「ハヤテに好きな人はいない」という前提条件も見て取れる。両者にとって都合のいい条件と夢が折り重なった共同戦線。夢が覚めるのはヒナだけでなく、西沢さんも同じ事。いずれこの都合のいい世界は崩れ去るであろう事は予測に難しくなかった。
だが、それでも西沢さんは諦めないだろうし、ヒナもその姿勢に励まされて諦めないという選択を取るやも知れない。二人の共同戦線も再構築されるときがきたようです。
―――夢を見る時間は終焉を向え
―――理想に駆られたステージにも幕は下りた
このまま諦らめてしまうのか。それとも、駄目元でも相手に振り向いてもらえるよう足掻いてみせるか。
前者には「停滞」というエピローグが用意され、後者には「成長」という次のステージが用意されている。
ここからヒナにとっても西沢さんにとっても真の試練のときです。
・今週のヒナギクさん

ほっとしたのもつかの間。この後、一気に絶望へと叩き落されてしまいました。
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ぬか喜びさせてからナイスタイミングで不幸に叩き落とす、
予想以上の落としぐあいです。
しかもハヤテが好きなアテネは昔仲が良かったみたいなので
さらにヒナギクにとって威力を増す告白だと思います。
確かにヒナギクの意見についてはいろいろなサイトで
賛否両論になっているみたいですね。
僕は面白い展開ならヒナギクが活躍しても
不幸でもどっちでも良いですが、あえて言うなら
中間ですね。結論から言うと今回の県でハヤテかヒナギク、
どちらかを責めるというのは間違いだと思いますから。
ヒナギクも必死というのもよくわかります。
だから今回の結末は面白くインパクトがあったわけですし。
ハヤテもハヤテでアテネの事で頭がいっぱいという事もよくわかります。
だからこそ今回の展開は不運な偶然とタイミングが重なった
悲しくも読者にとっては面白い展開だと思うんです。
そもそもハヤテはヒナギクが自分の事を好きだと知らず、
ヒナギク本人からハヤテの悩みの理由を聞いたわけですし、
ハヤテがアテネの関係をはっきり言うのは自然な事です。
だからハヤテを責める理由はないです。
ヒナギクの方もハヤテとアテネの関係を知らないからこそ
ハヤテとアテネの関係を聞いたというのも事実です。
結末はどうあれ、そこに悪意なんてものはありません。
だからヒナギクも悪くないです。
すべては不幸な偶然が重なりあった、ただそれだけの事ですので。
だからこそ面白い、そう思います。
今週のサンデーを読んだ時、僕の頭に大きな衝撃がはしりました。
でも、僕的には結構面白い展開ですし、ありのままを受け止めようとは思います。
それにしても、すっごくいい感想文ですね!!
花月さんが仰るとおり、これは偶然とタイミングが重なったもので、そこに悪意はないものであると思っています。
だからこそ、アテネFCのほうで述べてしまいましたが、アテネの地に到着したときからハヤテの視点とヒナの視点の両方で物語を読んで欲しいなぁとも思うわけです。
>月光花さん
個人的には、今後にかなり期待を持っている展開となりました。
>すっごくいい感想文ですね
ありがとうございます。でも、ハヤテの過去編のときの記事程ではないですけど、この記事の書き方はすっごく疲れるのです…。